2026年式NDロードスターNR-A「瑠璃丸」に、1G締め直しと4輪アライメント調整を行いました。
施工したのは納車から約2か月後。
毎日の往復約60kmの通勤で走行距離を重ねたところで、一度足まわりの状態を確認し、自分の好みに合わせてアライメントを調整することにしました。
今回かかった費用は、1G締め直しとアライメント調整を合わせて39,600円。
調整後に最も大きく感じたのは、ステアリングを切り始めたときの軽快さです。
一方で、1G締め直し単体については「絶対に必要」と感じるほど明確な変化ではありませんでした。
この記事では、
・なぜ納車約2か月で施工したのか
・1G締め直しをどう感じたのか
・実際のアライメント設定値
・なぜその数値を狙ったのか
・一般道や新東名120km/h区間でどう変わったか
・39,600円という費用をどう感じたか
を、実際の施工結果をもとにまとめます。
アライメントは「この数値が正解」というものではありません。
タイヤ、車高、使い方、走る場所、ドライバーの好みによって狙う数値は変わります。
この記事で紹介する数値は、あくまで「通勤でも使いながら、ロードスターらしい軽快感を重視した瑠璃丸の一例」としてご覧ください。

納車から約2か月で施工した理由
瑠璃丸が納車されてから、まずは標準状態で走りました。
通勤。
一般道。
高速道路。
コーナーの多い道。
いろいろな場面で乗る中で、標準状態の乗り味を自分なりに確認してきました。
そのうえで感じていたのが、ステアリングまわりの少し重めな印象です。
安定感はあります。
一方、自分がNDロードスターに期待していた、
「ステアリングを切ったときに軽く向きを変えていく感覚」
は、もう少し出せるのではないかと感じていました。
そこで、車高調やスプリングなどの部品を交換する前に、まず現在のアライメントを確認し、自分の好みに合わせて調整してみることにしました。
同時に、サスペンションまわりの1G締め直しも施工しています。
部品を交換して乗り味を変えるのではなく、
「まず今付いている部品のままで、どこまで自分好みにできるのか」
を確認したかったのが、今回の施工理由です。

1G締め直しは本当に必要だったのか
今回、4輪アライメント調整と同時に1G締め直しも施工しました。
1G締め直しは、車両を接地状態に近い荷重状態にして、サスペンションまわりのボルト類を締め直す作業です。
狙いとしては、ブッシュへ余計なねじれを残しにくくし、サスペンションが本来の位置で動きやすくすることです。
ただ、実際に施工してみて、
「1G締め直しだけで明確に乗り味が変わった」
とは自分には言えませんでした。
施工後に感じた変化はあった
施工後は、段差を越えたときの動きや、サスペンションの入り方が少し自然になったようには感じました。
ただし、その差はかなり小さいです。
今回の作業では1G締め直しと同時にアライメント調整も行っているため、どこまでが1G締め直し単体の効果なのかは切り分けられません。
そのため、
「1G締め直しをすれば必ず乗り心地が良くなる」
とは書けません。
少なくとも自分の場合は、アライメント調整ほど分かりやすい変化ではありませんでした。
必須かと聞かれると、そうは思わない
今回の経験だけで言えば、
「NDロードスターを買ったら必ず1G締め直しをした方がいい」
とは思っていません。
足まわりを分解した場合。
車高を変更した場合。
ブッシュやアーム類を交換した場合。
そういった作業のあとであれば、1G状態での締め直しを考える意味はあると思います。
一方、純正状態の新車で、
「とにかく最初にやるべき作業」
とまでは感じませんでした。
今回の瑠璃丸では、アライメントを確認・調整するタイミングで一緒に施工しました。
その意味では、自分としてはやって無駄だったとは思っていません。
ただ、費用対効果で優先順位を付けるなら、自分は1G締め直しよりアライメント調整を先に考えます。
自分にはアライメント調整の方が変化が分かりやすかった
今回の施工後に一番はっきり感じたのは、ステアリングを切り始めたときの軽快さです。
これは、1G締め直しよりもアライメント調整による影響が大きいと自分では考えています。
特に、
・直進時の落ち着き
・ステアリングの切り始め
・旋回へ入るときの反応
・コーナー中の姿勢
といった部分で、施工前との違いを感じました。
もちろん、アライメントも数値を変えれば必ず良くなるわけではありません。
今回、自分が狙った数値と自分の好みが合った結果だと思っています。

瑠璃丸のアライメント設定値
今回のアライメント調整では、
「毎日の通勤で扱いやすく、それでいてロードスターらしい軽快感を出したい」
という方向性で数値を決めました。
瑠璃丸の調整狙い値は次の通りです。
フロント
・キャスター:7°30′
・キャンバー:-0°30′
・トータルトー:イン0.5mm
リア
・キャンバー:-1°30′
・トータルトー:イン1.5mm
これはサーキット専用のセッティングではありません。
瑠璃丸は往復約60kmの通勤でも使い、通勤経路には新東名の120km/h区間も含まれています。
そのため、
「コーナーでは軽快に動いてほしい」
一方で、
「高速道路で落ち着きがなくなるのは避けたい」
という両方を考えながら調整しました。

フロントキャスターは7°30′
フロントのキャスターは7°30′を狙いました。
調整前の参考値は約7°50′だったため、今回はわずかにキャスター角を立てる方向です。
狙ったのは、ステアリングを切り始めたときの重さを少し減らし、向きを変え始めるときの感覚を自分好みにすることでした。
キャスター角を変更すれば必ず「軽快になる」と単純に言えるものではありません。
トーやキャンバー、左右差なども同時に影響します。
実際、今回の施工ではすべての数値を同時に調整しているため、施工後の変化をキャスターだけの効果として切り分けることはできません。
それでも、調整後に最初に感じたのは、ステアリングを切り始めたときの手応えが軽くなったことでした。
自分が今回狙った方向性とは合っています。
フロントキャンバーは-0°30′
フロントキャンバーは-0°30′。
今回は街乗りや通勤を重視し、ネガティブキャンバーを大きく付ける方向にはしませんでした。
瑠璃丸はサーキットだけを走るクルマではありません。
日常では直進状態で走っている時間の方が長く、タイヤもできるだけ無理なく使いたいと考えています。
そのため、フロントは比較的小さめのネガティブキャンバーにしました。
サーキット走行を重視する場合は、タイヤや走らせ方によってもっと大きな値を狙う選択肢もあります。
今回はあくまで、
「毎日の通勤+ワインディング+今後のサーキット」
を両立するためのスタート地点として-0°30′にしています。
フロントトーはイン0.5mm
フロントのトータルトーは、イン0.5mmを狙いました。
フロントトーを大きくイン方向へ振るのではなく、比較的小さめに設定しています。
今回、自分が欲しかったのは、ステアリング中央付近をどっしり重くする方向ではありませんでした。
直進性を確保しつつ、ステアリング操作へ素直に反応する方向を狙っています。
実際、調整前よりステアリング中央付近の座り感は軽くなりました。
それでも、高速道路で直進性が大きく不足しているとは感じていません。

リアキャンバーは-1°30′
リアキャンバーは-1°30′。
フロントよりネガティブキャンバーを大きくしています。
リアは駆動輪でもあり、コーナリング中に後輪へ荷重がかかった状態でアクセルを使う場面があります。
そのため今回は、フロントよりリアへ少し大きめのキャンバーを付けました。
ただし、これも「ロードスターならこの値が正解」という意味ではありません。
タイヤ、車高、速度域、走らせ方によって適した値は変わります。
自分としては、通勤でのタイヤ摩耗も気にしながら、旋回時の安心感とのバランスを考えて-1°30′を選びました。
リアトーはイン1.5mm
リアのトータルトーはイン1.5mm。
フロントの0.5mmより大きめにトーインを付けています。
今回の考え方としては、
「フロントは動かしやすく、リアは少し落ち着かせる」
という前後バランスです。
瑠璃丸の通勤経路には新東名の120km/h区間があります。
そのため、軽快感を重視しながらも、高速域でリアが落ち着かない状態にはしたくありませんでした。
リアにある程度トーインを残すことで、そのバランスを狙っています。

数値そのものより、前後バランスを重視した
今回のアライメントで重要だったのは、
「フロントを何度にするか」
という単独の数値よりも、前後をどんな性格にするかでした。
自分が狙ったのは、
フロントはステアリング操作へ素直に反応する。
リアはその動きを邪魔せず、直進時や旋回中には落ち着いて支える。
というバランスです。
その結果として、
・Frキャスター 7°30′
・Frキャンバー -0°30′
・Frトータルトー イン0.5mm
・Rrキャンバー -1°30′
・Rrトータルトー イン1.5mm
という設定にしました。
この数値をそのまま別のロードスターへ入れれば同じ乗り味になる、というものではありません。
タイヤや車高、個体差、ドライバーの好みでも変わります。
あくまで2026年式NR-A「瑠璃丸」で、自分の使い方と好みに合わせて決めたひとつの実例です。

調整後に一般道で感じた変化
アライメント調整後、まず一般道を走って感じたのは、ステアリングを切り始めたときの軽さです。
調整前は、中央付近に少し重さがあり、切り始めにワンテンポ構えるような感覚がありました。
調整後は、その部分が少し軽くなり、ステアリング操作に対してクルマが素直に向きを変え始めるように感じました。
大きく性格が変わったというより、
「自分が入力した分だけ自然に動く」
という感覚が増えた印象です。
特に交差点や緩いカーブなど、低〜中速域でステアリングを少し切る場面では違いを感じやすかったです。
コーナーでは向きを変えやすくなった
コーナーへ入るときも、調整前よりフロントが入りやすく感じました。
ステアリングを切ったときに、フロントが少し早く反応してくれる印象です。
その結果、コーナー進入時にクルマの向きを作りやすくなりました。
ただし、反応が過敏になったわけではありません。
今回の狙いは、フロントだけを極端にクイックにすることではなく、
「軽快さを出しつつ、リアは落ち着かせる」
という前後バランスです。
そのため、旋回中にリアが急に動くような不安感は今のところ感じていません。

新東名120km/h区間でも落ち着きは残った
瑠璃丸の通勤経路には、新東名の120km/h区間があります。
そのため、今回のアライメント調整では高速域での直進性も確認したかったポイントです。
フロントのキャスターやトーを調整したことで、
「高速道路で落ち着きがなくなるのでは?」
という心配もありました。
実際に走ってみると、調整前よりステアリング中央付近の重さは軽くなっています。
それでも、120km/h区間を走った範囲では、直進性が大きく不足しているとは感じませんでした。
ステアリングの修正舵が極端に増えたわけでもなく、通勤で使ううえでは十分落ち着いています。
自分が欲しかった、
「街中やコーナーでは軽快に動く」
一方で、
「高速道路では普通に安心して走れる」
というバランスには近づきました。

乗り心地の変化は小さかった
1G締め直しも同時に施工しているため、乗り心地についても意識して確認しました。
段差を越えたときのサスペンションの動きが少し自然になったようには感じます。
ただし、
「明らかに柔らかくなった」
「乗り心地が劇的に良くなった」
というほどの変化ではありません。
今回の施工後で一番分かりやすかったのは、あくまでステアリングまわりと旋回時の反応です。
乗り心地改善だけを目的に1G締め直しをするなら、自分の場合は期待値を上げすぎない方がいいと感じました。
3週間ほど通勤で使っても印象は変わらなかった
施工直後だけでなく、その後も往復約60kmの通勤で使いました。
一般道と高速道路を繰り返し走ってみても、
「調整直後だけ良く感じた」
という印象ではありませんでした。
自分が特に気に入っているのは、
・ステアリング切り始めの軽さ
・コーナーへ入りやすい感覚
・フロントの反応が素直になったこと
・高速道路では必要な落ち着きが残っていること
です。
アライメントを変更したことで、瑠璃丸がまったく別のクルマになったわけではありません。
元々持っていたNDロードスターの軽快さを、自分の好みに少し近づけられた。
そのくらいの表現が一番しっくりきます。
燃費については明確な変化なし
トー量を変更したことで、施工前は燃費にも少し影響が出るかもしれないと考えていました。
ただ、実際に3週間ほど通勤で使った範囲では、
「アライメント調整で燃費が良くなった」
と言えるほどの明確な変化は確認できませんでした。
燃費は交通状況、気温、エアコン使用、運転の仕方などでも変わります。
そのため今回のアライメント変更について、燃費面のメリットまでは感じていません。
この点は、施工前に期待していたことと、実際の結果が違った部分です。
施工費39,600円をどう感じたか
今回かかった費用は、1G締め直しと4輪アライメント調整を合わせて39,600円でした。
決して安い金額ではありません。
そのうえで施工後の変化を振り返ると、自分の中ではアライメント調整に対する満足度が高かったです。
特に、
・ステアリングを切り始めたときの軽さ
・コーナーへ入るときの反応
・自分の操作に対して自然に向きを変える感覚
は、施工前との違いを感じました。
一方で、1G締め直しについては、
「これだけのために必ず施工したい」
と思うほど明確な変化ではありませんでした。
今回は同時施工なので、それぞれの費用を完全に切り分けて評価することはできません。
それでも、自分の感覚としては、
「アライメントを自分好みに調整できたことに対して、39,600円を支払った」
という捉え方が一番近いです。
その意味では、今回の施工には満足しています。
部品交換前にアライメントを試してよかった
今回やってよかったと思うのは、車高調やスプリングなどを交換する前にアライメントを調整したことです。
乗り味を変えたいと思うと、最初にパーツ交換を考えがちです。
自分も、今後やってみたいことはいくつもあります。
ただ、今回アライメントを調整しただけでも、ステアリングフィールや旋回時の印象は変わりました。
つまり、
「今付いている純正部品のままでも、まだ調整できる部分がある」
ということです。
パーツを交換すれば、その部品そのものによる変化とアライメントによる変化が同時に出ることもあります。
今回は標準状態のままアライメントを変更したことで、
「数値を変えると自分にはどう感じるのか」
を確認できました。
これは、今後足まわりを変更するときの基準にもなると思っています。
どんな人にも同じ数値をおすすめするわけではない
今回の瑠璃丸では、
フロント
・キャスター 7°30′
・キャンバー -0°30′
・トータルトー イン0.5mm
リア
・キャンバー -1°30′
・トータルトー イン1.5mm
という数値を狙いました。
自分にはこの方向性が合っていました。
ただし、
「NDロードスターならこの数値にすれば良い」
とは考えていません。
アライメントは、
・タイヤ
・ホイール
・車高
・サスペンション
・走行する速度域
・街乗りとサーキットの比率
・ドライバーが好むステアリングフィール
によって狙いが変わります。
同じNDロードスターでも、もっと直進安定性を重視したい人もいれば、サーキットでの旋回性能を優先したい人もいるはずです。
今回の数値はあくまで、
「純正状態の2026年式NR-Aを、通勤でも使いながら少し軽快な方向へ調整した一例」
として残しておきます。
1G締め直しを目的にするなら優先順位は低め
今回1G締め直しも経験したうえで、自分がもう一度同じ状況になったらどうするか。
純正状態の新車で、予算に限りがあるなら、まずアライメント測定・調整を優先すると思います。
1G締め直しにまったく意味がないと言うつもりはありません。
今回も、サスペンションの動きが少し自然になったように感じる部分はありました。
ただ、その変化はアライメントほど明確ではありませんでした。
そのため自分の経験では、
「まずアライメント」
そのうえで必要性を感じる条件なら、
「1G締め直しも検討」
という順番がしっくりきます。
もちろん、足まわりを分解した場合や車高を変更した場合などは条件が変わります。
ここで書いているのは、標準状態に近い瑠璃丸で施工した今回の感想です。
まとめ|瑠璃丸を自分好みへ近づけることができた
2026年式NDロードスターNR-A「瑠璃丸」に、1G締め直しと4輪アライメント調整を施工しました。
費用は合計39,600円。
今回の調整で一番大きく感じたのは、ステアリングフィールの変化です。
施工前より切り始めが軽くなり、コーナーへ入るときもクルマの向きを作りやすく感じるようになりました。
一方、新東名の120km/h区間を含む通勤で使っても、直進性が大きく不足しているとは感じていません。
自分が狙っていた、
「軽快に動かせるけれど、高速道路では普通に落ち着いて走れる」
という方向に近づきました。
1G締め直しについては、乗り心地が劇的に変わったわけではありません。
燃費についても、3週間ほど使った範囲では明確な改善は確認できませんでした。
今回の施工を振り返ると、
・アライメント調整の変化は分かりやすかった
・1G締め直し単体の効果は判断しにくかった
・高速道路での安定性も大きく損なわれなかった
・燃費改善は確認できなかった
・部品を交換する前に標準状態で調整できたことが良かった
というのが、自分の結論です。
アライメントには万能な正解値はありません。
それでも、自分がクルマに何を求めているかを整理し、その方向へ数値を調整することで、乗り味を自分好みに近づけることはできました。
今回の設定を基準にして、今後タイヤや足まわりを変更したときにも、どう乗り味が変化するのか確認していきたいと思います。
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今回のアライメント調整は、NR-Aをまず標準状態で乗ったうえで、自分の好みに少しずつ近づけていく中で行ったものです。
瑠璃丸をなぜNR-Aにしたのか、購入時の考え方はこちらにまとめています。

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