真のクルマ好きの皆さん、こんにちは。元自動車開発従事者のつりふぁすです。
「ステアフィール」クルマのインプレなどで割と普通に使われているこの言葉。
ではステアフィールとは何か?
本記事ではステアフィールについて、私の経験から伝えられることを記しています。
(ステアフィール=ステアリングフィールと同意義語)
つりふぁすについて
ブレーキ開発部門やNVH開発部門で車両開発に従事してきた運転大好きな30代。
実車を使った社内研修のインストラクターや、メディア向け試乗会で伝える側としての業務も経験。
愛車に選ぶのは自分が担当していたクルマになりがち。
最近の悩みは乗り換えたいクルマが全て高くて買えないことorz。
ステアフィールとは
ステアリングフィールとは、ステアリング(ハンドル)を操舵した際、ステアリングを通して得た感覚のことを言います。
これはドライバーがどう感じるか?という車の「感覚的な」性能、すなわち感性領域の一つの指標として使われる言葉です。
ステアリングを通じて「ガッチリしている」、「剛性感がある」、「路面の情報がわかりやすい」、「タイヤのグリップ感がわかりやすい」、「直進性が良い」、「自然な感覚」、「人工的な感覚」等々、ドライバーは様々な感想を抱きます。
このステアフィールは各自動車メーカーごとに自社ブランドの特色や車両目標に合わせ、作り込んでいます。
しかし残念ながらスペック(諸元)には記載されず、表現の仕方や良し悪しの判断もその人の経験値が大きく影響します。
メーカーや車種だけでなく構造やアシスト機構によっても違う
ステアフィールはメーカーや車種だけでなく、構造やアシスト機構によっても違いがあります。(細かく言うとタイヤによっても変わる)
例えば、構造の違いとしてジムニーのような悪路走破性を持つオフロード車やトラックに採用される
「リサーキュレーティングボール式(ボールナット式とも言う)」と、
一般的な乗用車に採用される「ラック&ピニオン式」の2つがあります。
前者は凸凹した路面を走っても反力が小さくまた、滑らかさを得やすいというメリットがあります。
デメリットとしては構造が複雑でスペースやコスト面で不利なこと、ダイレクト感に欠けることなどが挙げられます。
一方、ラック&ピニオン式はメリットデメリットが逆になります。
ステアフィールが良いと?
これは個人的な意見ですが、ステアフィールが良いクルマを簡単に言うと
「信頼でき、運転を楽しめる」です。
操作に対してクルマがどのように動いたのか、どんな状態なのかがわかりやすく、運転に没頭できます。
スポーツでいうゾーンに入った状態とでも言いましょうか。
運転に没頭できると自分の運転技術の足りなさ(や、逆に良かったところ)に気づきやすく、もっとこうやって走りたいという願望も芽生えてきます。
ここでお伝えしたいのは、「ステアフィールの良いクルマは運転を益々好きにさせる」です。
ステアフィールが悪いとどうなる?
これも完全に個人の感想ですが、ステアフィールが悪いクルマを運転すると、
「とても神経を使い、疲れるし、運転していて楽しくない」です。
理由はドライバーの操作に対し、
- クルマ動きを正確に把握することが難しい=次に打つべき手(操作)が正確に判断しにくい
- タイヤの状態(グリップどれほど残っているのか等)が分かり難い
以上のことから、高いストレス=運転が怖いと感じてしまいます。
特に雨の日や降雪時はストレスや恐怖心がより顕著になります。
とにかく経験し、表現してみよう
ステアフィールはとにかくいろんなクルマを乗って感じてみることが必要です。
以下の言葉は運転する際の観点として参考にしていただけたら幸いです。
- 滑らか/振動(ぶるぶる・びりびり等)がある
- 接地感(地に足がついた感じ)がある/ない
- 剛性感(しっかり感)がある/ない
- 操作の重さがちょうど良い/重い/軽い
- 自然な感覚/不自然/違和感がある
など。
ちなに同じクルマを乗っても(感じたことは同じでも)表現が違うことがあります。
自動車メーカーの開発者同士でも違ったりする場合があるので、現象や感じたことをできるだけ分解し、一つ一つ切り離して考えて表現してみましょう。
試乗後にメモを取っておくと後々役立ちます。メモは人に見せないので、自分自身が感じたままを書いておきましょう。
「どこでどう感じた」と羅列するだけでも良いです。
今お乗りの車から乗り換えを検討されている方で少しでも高く売りたい場合は「一括査定」に出されることをお勧めします。
私も過去(2017年)に利用しました。その時は広島市近隣の計5社から連絡があり、最終的には4社同時刻に来てもらい、査定をお願いしました。
同じ時間に来るのを拒否する会社もありましたが、そういった会社はその時間よりも早い時間でアポを取ろうとしてきます。
そのような会社はキッパリ断ってください。安い価格で買い取ろうとする魂胆が見え見えですので。
売値は150万円ほどでしたが、最高額と最低額の差は約27万円ほどあり、一番高い金額のところに売却しました。
納得できる金額だったため、昨日のことのように覚えています。
最後に
私自身も含め、一生に乗れるクルマの数はそう多くはないと思います。
であるならば、少しでも運転が楽しいと感じられるクルマを見つけ、愛で、できるだけ長く付き添ってあげてください。
元開発側の私が言うのもなんですが、良いクルマはそうそう出会えるものではありません。
ここで言う良いクルマとはご自身の経験に基づく判定基準です。それに間違いはありません。
少しでも多くのクルマを体感していただき、「これで良い」ではなく「これが良い!」と思うクルマに出会えることを心よりお祈り申し上げます。
以上、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
これからも本部ブログ「青天井なCAR LEFE」をよろしくお願い致します。
あなたの人生が青天井に楽しくなりますように。
ではまたー!
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